スケートボードをパーツごとに購入するときの考え方(初心者向けトリック用)

デッキ選びについて 

太さや長さ、キック、コンケーブの角度、グラフィックなどから好みのものを選びます。初心者の方の場合の最初に手にしたスケートボードがその人にとっての普通(基準)になるのでそこまで形にこだわらず気に入ったグラフィックのボードを選んでいいと思います。

乗り比べないと違いはわからないので最初のボードは自分の気分が上がるデザインの方が選びやすくて良い!と思っています。特殊な形のボードや、大きすぎたり小さすぎたりは悩みどころですが、その辺はどんなふうにスケートボードがしたいなど、ショップスタッフに相談することをお勧めします。

デッキが小さければ軽くて小回りが効くし大きければ安定感があって着地の判定も広い。といった感じです。しかし大きいとか小さいとかを選ぶのも人それぞれなので一般的なサイズの考え方はありますがそれが全ての人に当てはまるわけではないので気にしすぎないで大丈夫です。

一般的な大人のサイズなら太さ7.5インチから8.5くらいなら許容範囲だと感じます。それ故に中間サイズの8インチからスタートする人が多いのだと思います。それも正解!

トラック選びについて

個人的にはスケートボードで最も重要なパーツです。トラックさえ使い慣れたものならば割とどの板につけてもしっくりくるのが早いです。大切なのは選んだ板の太さと近しい幅のトラックを選ぶことです。

基本的な考え方としてはデッキ選びと同様に、機動力重視か安定感重視かで良いと思います。

安定感ならベンチャー、サンダー 

機動力ならインディ、エース

みたいな感じです。現在では他にも色々なトラックブランドがあるので細かい部分は要相談ですが。まぁ最初であれば見た目が好きとか価格が安いといかいった理由でも全然良いと思います。(1万円以下の安すぎるコンプリートについているトラックなどは性能の面でスケートボードの楽しさが半減するのであまりおすすめはできないですが…。(自分が知らないだけで良いものもあるかもです。)

ウィール選びについて

次はウィール(タイヤ)ですね。ちなみに何も目当てのものがなければこのブログの番号順で選んでいくのが選びやすいと思います。

ウィールは初心者の方の悩みどころだと思います。大きさ、硬さ、形、ブランドなどで使い心地は変わってくるし、同じブランドでもかなりの種類のウィールがあるので迷う要素が多いですね。最初に考えるのはトリック用の硬めにするのかクルーズ用の柔らかめにするのかの2択です。クルーズ用のソフトウィールにするのならそもそもデッキ選びの段階で考え方はもっと自由で、許容範囲が広くなるので今回はトリック用の硬いウィール選びについて説明しましょう。

まず自分の選んだトラックの高さで使うべきウィールの直径がある程度決められます。サンダーやベンチャーLOWなど車高の低めのトラックを選んでいたとしたら53ミリ程度を限界のサイズとして考えた方が良いでしょう。ウィールバイトといってターンをする時にウィールがデッキに干渉してブレーキがかかってしまうのでそれにならないようにするにはトラックの硬さ設定にもよりますが53ミリより小さいものを選んだ方が無難です。低めのトラックはデッキコントロールがしやすく、テクニカルなスタイルのスケーターが多いので小さいウィールの方が軽くなるしそもそも都合がいいとも言えます。

物理的に大きくて分厚いウィールの方が重たいので遠心力がかかりスピードの伸びがあります。路面の悪いところでもある程度無視できるので走破性は高いです。小さいウィールはスピードや走破性は落ちますが、軽いのでトリックする時に楽だったりします。路面の良いスケートパークなどで滑る場合は問題なく使えます。

硬さも大体97A〜103Aくらいがハードウィールといえる範囲で、数値が高いほど硬くなります。硬いほどスライドしやすくなるのでカーブやレールなどを触りたいのならこの辺の硬さを選んだほうがやりやすいです。柔らかい方が悪路に強く、最近は93Aくらいのセミハードみたいなものもあるので地元の滑れる場所の路面状況なども考えて選びましょう。自分のやりたい滑りと滑る環境を想像すると選びやすくなります。

基本的には直径53ミリ、硬さは99A前後が一般的と言えるので、最初はその辺を選んだら間違いはなさそうです。ウィールのシェイプも色々ありますがその楽しみはまだ取っておいて大丈夫です。

ベアリング選びについて

ベアリング選びが一番簡単です。基本的には値段が高ければ高いほど良品なので自分のお財布と相談して選びましょう。といっても一番安いもので2000円くらいなのですがそれでも問題なく滑れます。高品質になるとスピードや伸びが出てきたり耐久性が上がったりサビに強くなったりといった具合に付加価値が増えていきます。スケートボードのパーツで最も値段の差が大きいので高級なものだと2万円台後半とかもあります。

自分の学生時代は一番安いベアリングを3セットくらいまとめ買いして壊れたベアリングから交換していくといったやりくりをしていました。壊れるのはどーせ1個ずつなので違う種類のベアリングを継ぎ足していくよりかは同じ種類のベアリングを常に新品の状態で使う方が気分良いからです。ベアリング掃除がめんどくさいからという理由もあります。

最も使っている人が多い価格帯は3000円前後ですので最初はその辺の価格帯のものを選べば問題ないです。

グリップテープ選びについて

グリップテープで気になるのはザラザラの粗さです。ブランドによってキメの細かさやテープ自体の粘着力、そしてザラザラの劣化スピード、貼る時に空気が入り込まないように細かい穴が空いているものなどもあります。

粗めのものだと靴への食いつきが強く、靴にひっかけやすいのですが靴の消耗が激しいのとフリップトリックをするときに食いつきすぎて足が抜きにくいなど、この辺も人によって好みが出てきます。

MOBグリップが粗いテープ代表みたいな感じで、JESS UPやSUPERIOR、BLACK MAGICなどただの真っ黒グリップテープにも結構色々な種類のものがあります。

今回は初心者むけのトリック用コンプリート制作についてなので、自分のおすすめは粗めです。理由はオーリーの感覚を早く掴むには粗い方が楽だからです。フリップがかかりすぎるとかいう感覚はもう少しレベルアップしてから考えてもいいのでまずはできるだけ楽にオーリーをできるようになるという理由で粗めをおすすめしておきます。

あと粗いグリップは削ればサラサラにできますがサラサラは粗くできないということもあります。

靴の消耗はしょうがないので長持ちさせたい方はシューグーで補修していきましょう。グルーガンの方が安価で乾きが早いですが、食いつき性能に若干問題があるのでシューグーの方がおすすめです。靴紐や縫い目にあらかじめアロンアルファを染み込ませておくのもかなり効果的です。つけすぎるとカリカリになって食いつきが悪くなるので注意です。

グラフィックの気に入ったグリップテープがあったならそれはもうそれで正解です。機能性より本人の気分の方が大事です。

ビス選びについて

こちらもグリップテープ同様、初心者トリック用コンプリート制作の場合なので8分の7インチか、1インチのビスを買っておけば間違い無いでしょう。長いビスがあるのはライザーパッドという車高を上げるパーツを使う場合に長くないとデッキにトラックがつけられなくなるからです。

個人的な好みで言えば1インチの方が好きです。多少組む時にネジを回す回数が増えるという手間はかかりますが、その分滑っている振動でネジが緩んだ時もナットが外れる前に気づくのでビスを無くすことがなくなります。あと気が変わってやっぱりクルーザーにしたいとか思った時に8分の1インチのライザーパッドならギリギリ付けられるので多少大きめなソフトウィールを履かすことが可能なので1インチのビスを使うことが多いです。

以上6点の商品を購入すればコンプリートは完成です。

自分で組み立てたい場合はスケートボード用の工具もあると楽です。トラックの調整や急な破損などでパーツを交換する場合にもあると便利なので、工具を何も持っていないのなら持っておいて損はないです。その気になれば100均でも揃えられるとは思いますが…スケートボード用の方が基本コンパクトなのでカバンに入れておきやすいです。

インスタントで購入していただいたものなら無料で組み立てを承っておりますので遠慮なくご利用ください。

そーいえばあとスケシューがありますね。スケートボード用の靴は耐久性が高くソールがフラットで板の感触を感じやすいので余裕があるならスケシューを履くことをおすすめします。ブランドやモデルによってサイズ感が変わってくるものもあるので、できるなら店舗で試着してから購入することをおすすめします。

ゴム、スウェード、ヌバック、キャンバス、レザーなど様々な素材がありグリップテープとの相性で板の食いつき具合も変わってくるので色々試すのも面白いです。上記の順番が大まかな食いつきの強い順(ブランドによって違いはあります)なので参考にしてください。

自分は基本スウェード一択です。

まとめ

やろうと思えばどんな板でも楽しく滑れると思っていますので、選ぶ時も悩みすぎず楽しんで選んでもらえたらと考えた結果このブログを書こうと思いました。

初心者の人がこのブログを読む可能性は低そうですが、お子さんが興味を持っていたり、周りにスケートボードを始めたいという方がいたのなら参考にしていただけたらありがたいです。

あくまで個人的な考え方ですが、スケート歴20年以上の経験からの考え方なのでそこまで途方もなくズレてるってことはないと思いますw

本当の本当はズレ散らかったスケーターが誕生することを心から望んでいます…😂

スケートボードは人と違うことが許される世界で、そこが魅力でもあるから、基準も基本も無視して自分のやりたいようにやって全然いいと思います。自分を驚かせてくれるようなセッティングをしてくれるお客様も、お待ちしております。