今日、このエントリーが書けるのがうれしい。
8月6日 インスタント吉祥寺ストアのオープンと共に、念願の「instant XV CRUISER designed by 7STARS」をリリース致します。このデッキはずっとずっと作りたかったオリジナルのクルーズデッキ。ナオキやRAD龍との動きからもうずっとずっと作りたかった。でも作れればなんでもいいって訳じゃなく、自分の中では「カナディアンメイプルウッドのデッキであること」、「一番好きなシェイプであること」、そして「最高のグラフィックを載せること」、と決めて動き始めた訳ですが、最初は最低限守りたいことくらいに考えていましたが、これがなかなか思い通りにはいかないの。でもね、やっぱりずっとやりたいと思っていたら出来たよ。こうやって形になりました。最初にこのデッキに載せるグラフィックをお願いしに行ったのがこちらの7STARSであります。ここはすごいよ。もし一人でいたら全部本読んじゃうな。目に付くものすべてが気になるものでいっぱい。いつも直球で「記念デッキのグラフィックをお願いします!」とお願いしたところからこのXVクルーザーが動きだします。
このグラフィックは実はすべて手書きなんです。このピンスト用の筆を使って堀内さんはシュシューッと書いちゃうのよ。すげえなあ。僕は字が汚い、絵が下手、体脂肪率18%という三重苦を背負っているので、もう絵がかける人、字がうまい人、スタイルいい人、は本当にうらやましい。さらにセンスや技術があるのは神のレベルですからね。堀内大明神。こんなに毛の部分が長い筆であんなにきれいな線が書けるのがアツいっす。
これはね、堀内さんにいろいろ見せてもらった資料の一部。こういうのはあんまり表に出さないんだろうけど、僕は感動したから書いちゃうよ。だってものすごい量の資料なんだよ。グラフィックを見てもらえるとわかると思うけど、今回のグラフィックはトーテムポールというか仏像というか彫刻というか、実に様々な要素が詰め込まれたグラフィックでありまして、僕らの中ではものすごい意味のあるグラフィックになってます。参考にされた資料だけでもインドの仏像の写真集とかエジプトの遺跡の写真集とか、ほんとにもう図書館に行かないとないような本ばかり。そのひとつひとつをじっくり吟味してグラフィックに昇華させるのですよ。すごいなー。どういう構造でひらめくのか見てみたいっす。
そしてこれ見て。もう変態です。マニアの域は完全に通り越してます。だってさ、サンプルのモウルドのコンケーブやノーズやテールのスペックをこの画像のレベルで測ってます。なんでかって?それはグラフィックは平面ですが、実際にはコンケーブの入った局面にプリントするからです。言ってる意味わかるでしょ?カーブの内側と外側ではわずかに誤差が出るのよ。それをあらかじめ測って、たぶん逆に平面にしてグラフィックを作ったんだろうね。さすがだ。さすがだ、というか僕のスケートライフでこんなの初めてだ。そして堀内さんからもらった希望が「シルクスクリーンプリント」。デッキのプリントの方法に関して書き始めると超長くなるので詳細はまた別に機会にしますが、カラー別に版を作って別々に合わせながらプリントする方法ね。超アナログ。でもそうするとカラー別にインクが載るから凹凸がでる。変態はその凹凸を指でなぞってニヤッとする。バカだね。でもスケートボードって本質はこういうところにあるんだと思う。同じオーリーでも「ちょっと手の向きが違ったな」って感じ。オーリーってのは飛ぶトリックなんだからただ飛べればいいじゃん、っていうのじゃダメなのよ。スケートボーダーは細部に渡り自分の好みとこだわりを追求するのです。それが何になるかとかじゃなくね。キレイに飛べてても目がやらしかったらダメ、小指が立ってたらダメ、後ろ足がテールから離れていたらダメ、それぞれにこだわりのポイントは違うものの、それはまぎれもなくスケートボウ道。そしてそれを分かち合える仲間に出会えることがまたスケートボウ道。
これ、ちょっと見たときにググッと来たよ。泣きそうになった。そしてなんとこのグラフィックの原画を吉祥寺ストアのオープンに際して贈呈いただきました。吉祥寺ストアに飾ってありますのでぜひじっくりと職人技を見てください。マジびびるで。このグラフィックに関して僕に話しかけると長いことしゃべる可能性が高いのでお気をつけて。
デッキのTOPには7STARSのタグが入ります。書道でいう朱印っす。こちらはデザインデータで実際のデッキはブラックのステインになります。このタグ背負えるだけでかなりグッと来ちゃうもんね。
そしていろいろなハードルを越え、いろいろな思いを詰め込んで、このデッキが8月6日にオープンする吉祥寺ストア、そして浦安ストアにてリリース致します。リリースに際していろいろ考えました。普段スケートしている人にももちろん乗ってほしいけど、このデッキが初めてのスケートボード、ってケースがあるのもすごくうれしいこと。だからデッキだけでなく、僕らが妥協無く選んだパーツを組み込んで、コンプリートセットでもご提供できるように致しました。さっそく組み込んだコンプリートを拝見しながらご説明したいと思います。まずデッキのサイズは7.75×29インチくらいで、ぽっちゃり短めなセクシーなデッキです。クルーズデッキの場合は一番太い箇所の幅を測るので、ノーズとテールはシュッと細くなってます。今回のセッティングはもうグイグイ前に突き進む感じで考えました。最新のクルーズデッキはノーズがやや長めになってきて、ホイールベースも普通のデッキに近いものが増えてきました。そういうデッキにインディーで言う129くらいのトラック付けてオフセットのないやわらかいウィールを付ければ、がんがんテールを蹴れるクルーズデッキが出来ますね。それもまた良し。でも僕らのXV クルーザーはもうグイグイ行くことに全力投球。プッシュプッシュそしてクネクネのセッティングで考えました。
合わせたウィールはTUNNELウィールの75A。一番やわらかい奴ね。これがまた忍者級の無音移動を見せます。マジでビビる。多少の段差やラフな路面、そして小石があってもがんがん乗り越えます。そしてこのウィールの最大の特徴として完全にベアリングがサイドセットになるんです。センターセットと何が違うのか、は僕が説明するより乗ってみるのがいいよ。がっつり三回プッシュして左右にちょっと踏み込めばすぐにわかるんだけどなあ。7.75幅のデッキにサイドセットのTUNNELと来ると、おのずとトラックの選択肢が狭くなります。今回はACE00を装着しましたが、GUNMETAL106やTRACKER106も行けますね。それぞれ動きが違うので好みで使い分けてみるのもアリ。ベアリングはBONES SUPER REDSをはめ込みました。そしてセットにはスペースパットが入っていませんが、トラックを柔らかめにクイクイしたい人は1/8のスペースパッドを入れるのがいいでしょう。ウィ-ルバイトが不安で不安でしょうがない人は1/4パッドでもバランス的には問題ないっす。それでこのセットが完成です。組んでも組まないでも発送しますので、ご注文時にご指定ください。
クルーズデッキ、クルーズコンプリートセット、共に8月6日11:00からの受付となります。こちらの商品に関しては事前のご予約は受け付けておりません。また受付時間より前にご注文メールを送って頂いた場合、自動返信メール以外の返信はございませんのでご注意ください。よろしくお願いいたします。