こんにちは、てんちょです。
皆様スケートしてますか? 自分はだいぶ滑る時間少なくなってはいますが滑っています。
スケートボード初心者の人や長く続けているけどなかなか上手くならない人いると思います。
自分も20年以上スケートボードをしていますが、別に上手にはならないです。
そもそもスケート始めて3年目くらいで自分に才能がないということに気づき、いまだに続けているのですが… 今回はスケボー下手な人がスケボーを長く楽しめる方法、というか考え方について書き記したいと思います。
自分はスケート歴3年目くらいの時に週5以上のペースで東京の立川というところで滑っていたのですが、なんか知らないけど当時立川はプロスケーターとかそうじゃなくてもやたら上手い人が大量に生息している地域でした。その中で自分はめちゃくちゃ下手糞な係のスケーターでした。そういった環境で上手い人たちと一緒に滑ってもらっていたのですが、痛感しました。スケートボードは才能の遊びで、自分は彼らのように美しく気持ちよく魅せる滑りはきっと一生できないのであろう。と。
でもスケボ自体は楽しいし自分なりに成長は感じていたので辞めようとかは思わなかったのですが、プロスケーターになったり、スケートボードの技術でお金を稼ぐような人間になることはないという確信を持ってしまいました。
そういう気持ちを抱いた状況において長くスケートボードを続けるモチベーションを保つには技術を追い求めるスケートとは違う感覚で滑る必要があるのではと考え、自分なりに悩み、何年か試行錯誤した結果、下手糞の生き方を見つけました。
それは、下手糞こそ、下手糞であればあるほど、愛だけでスケートボードに取り組んでいるのではないかという考え方です。
スケボが上手い人は基本的に仲間たちや業界の人にちやほやされるはずです。そしてスポンサーがついたり大会で良い結果を出したりします。そこからお金を稼ぐことができるようになったりします。スケートの撮影をしたり、色々な人のつながりが生まれます。そして、そうなればなるほど純粋にスケートボードが好きという気持ちで滑っているのか疑問に思うようになるのではないかと考えました。お金や名声、プロップスが生まれてくるとそのこと自体に満足感や達成感、充実感を感じてしまいスケートボードそのものでの充実感が薄まるのではないか、しかし、下手糞はいつまで経ってもスケートボードそのものに対してしか満足感を得ることができません。それでもスケートがしたいと毎日思います。すなわち、下手糞であればあるほど純粋なスケートへの愛を感じ続けることができ、その感情を信じ続けることができるのではないのか?
下手糞なスケーターがスケートボードを続ける理由は突き詰めると愛しかないのではないか?と考え、そこから自分のスケートボードに対する愛を確信することができるようになり、別に下手糞でもスケートボードを楽しむことはいくらでもできると考えるようになりました。
もちろん上手な人のほどんどが純粋な愛ゆえに技術が向上して、それゆえに有名になりお金を稼ぐことができるようになっていると思います。しかしどんどん余計なものが付属することにより、スケートへの愛情を感じることが薄らいでいってる人を少なからず見てきたように思います。だから自分は自分の下手さを愛することができるようになりました。自分はスケートボードが好きだからスケートボードをしています。
初心者の人たちがスケートパークなどで上手い人がきたら滑るのをやめて座り込んでしまうのもとても勿体無いと思っています。単純に上手い人の動きを研究するためや、かっこいいスケートを見たいという理由で滑るのを一旦やめるのは全然良いのですが、もし、上手い人の前で下手糞な滑りをするのが恥ずかしいと思っているのならそれは完全に間違っています。スケートボードが本当に好きで上手な人は、絶対に下手な人を馬鹿にしたりはしないし、一生懸命楽しむ姿には必ずモチベーションが上がるはずです。同じ時間を同じ場所で過ごすなら絶対に楽しい方が良いと思います。
そしてスケートボードは技術の差は生まれますが、それぞれの視点はさほど変わらないように思います。自分の感覚で一番近いのはジブリ映画の「耳をすませば」のバロンという猫の置物みたいなやつの夢の世界です。自分はその風景がいつもよぎります。そこは遠近法が逆になっている世界で、遠いものほど大きく、近いものほど小さい世界です。
初心者の時はキックフリップが遠くに大きく見えてそこに辿り着こうと一生懸命練習します。そしてついにキックフリップを手に入れると、それは手の中に収まるほど小さく、当たり前のものになります。なんなら乗って当たり前、失敗するとイラッとする。みたいな感覚になります。
そして顔を上げて遠くを見るとトレフリップがはるか彼方に大きく鎮座しています。今度はそこへいくために一生懸命練習します。そしていつか当たり前になります。それの繰り返しです。結局スケートボードはゴールがないので向上心があるかぎり永遠にそれを繰り返すことになります。そうすると、上手い人にも上手い人なりの遠くに見える大きな目標があります。どんなに上手くなろうが、遠くに夢みたいに見える大きな目標が見え続けているという視点は同じだと思います。
なので、上手かろうが下手かろうが結局やっていることは同じで、スケートボードを楽しむ限りその視点に大した違いはなく、下手な人が一緒にやるのを躊躇う理由にはならないのです。
皆ただ楽しむ努力をしているだけなのです。