Way Out East!

てんちょです。

今回はあんまり話題に出ることないけど個人的に名作なスケビご紹介させて頂きたいと思います。

それはSTEREOのWay Out East!です。2004年に発売されたDVDなのですが、実はSTEREOは1996にTincan Folkloreという名作ビデオを作ってしばらくしてなくなってしまったブランドだったんですよね。中島壮一郎さんなども加入するのか!?みたいなタイミングでなんかフワッと消えていて、残念に感じていた記憶があります(まぁ自分は2000年からスケート始めたからリアルにその時代を体感していないんですが、映像を観てオシャレブランドがあったことは把握していました)。

そして不意にSTEREO復活のニュースとともに制作されたのがWay Out East!でした。

元々の創設メンバーのJason Lee、Chris Pastrasの二人が心機一転新しいライダーとともにロンドン、ニューヨーク、アメリカ西海岸、パリなどでスケートするといった流れの映像です。このDVDは結構賛否両論で、当時自分の周りにいたほとんどのスケーターが全然面白くないといっていましたw なぜなのかというと、おそらくそんなにがっつりスケートビデオという感じではなくミュージックビデオ的な雰囲気で作られているからだと思います。

若くてスケートにハマってる時はハイレベルなトリックや命をかけたスケートに憧れたりする時もあるので、そういうものを求めている人たちには割と不評な印象があります。

自分はスケートボードを始めて、早々に技術の向上を諦めていた節があるので、技術以外のスケートの楽しみ方を模索している時でもありました。そんな自分にこのDVDはかなりフィットしました。音楽、写真、映像、スケートがバランスよく配置されていてなんかめちゃくちゃオシャレやん、ってなりました。特にスケートの音がほぼ入っていないということにだいぶ感銘を受けた記憶があります。それにより音楽がとても聞きやすいし、なんなら朝起きて音楽を聴くために流していたこともあります。スケート以外の映像や写真なんかもやたらシャレていて、それでいてカッコつけてる感があまりなく爽やかです。スケートをおまけのように使ってるスケビ、芸術作品の中にたまたまスケートボードが入っている的な印象を持ちました。元々STEREOの映像はA Visual Sound、Tincan Folkloreともにオシャレではあったのですが、さらにスケートビデオというジャンルから少し離れた感じがして、そこが自分にツボりました。

ライダーも絶妙なチョイスです。のちにパレスのライダーになるBenny Fairfax、昔はヘロインにいたClint Peterson、ジェフロウリーの再来とか呼ばれたり呼ばれなかったりのOlly Todd、キッズ時代はREAL、後にZEROやBLOODWIZARDにも所属したのかな?のハンマー担当Keegan Sauderがいて、なんかバラバラな印象なのになぜかSTEREOに入ると全員オシャレに魅せてくれます。当時の自分にとってはこんなスケビありだったんだ!的な映像でした。後半の方でパストラスがフツーのフラットバンクでフツーにフロントポップしてるのとか謎に感動しましたよ。え、そんなことしてもいいの?って。もっとがんばらないの?って。でも、それが良いんですよ。ただ楽しく、気持ちよくスケートしてる。そういう映像もいいもんだぁ。

映像見なくても、ドライブついでに音聞くだけでも気持ちいいですよ。  オヌヌメ〜〜